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LEDビジョンのピッチとは?選び方とおすすめ活用シーンを徹底解説
LEDビジョンを検討する際に欠かせないのが「ピッチ」という考え方です。ピッチとはLED素子同士の間隔を指し、この数値によって映像の精細さや適した利用シーンが大きく変わります。
たとえば、P1.5やP2.5といった小ピッチは近距離でも鮮明な映像を表示できる一方、P6以上の大ピッチはスタジアムや駅前など遠距離からの視認性に優れています。
本記事では、LEDビジョンのピッチの基本から、小ピッチ・大ピッチの特徴、利用シーン別のおすすめピッチ、さらに導入時に確認すべきチェックポイントや実際の導入事例までをわかりやすく解説します。
設置場所や目的に応じて最適なピッチを選び、効果的な映像演出につなげましょう。
LEDビジョンのピッチとは?

LEDビジョンにおけるピッチとは、LED素子(ランプ)同士の間隔(mm)を指す用語です。
例えば「P2.5」という表記なら、素子間の距離が 2.5mm であることを意味します。
ピッチの数値が小さいほどLED同士の隙間が狭くなるため、解像度が高くなり、より精細でクリアな映像表示が可能になります。逆にピッチが大きくなると解像度は低くなりますが、大型スクリーンや遠距離からの視聴に適しています。
つまりピッチは、画質・視認距離・コストを決める大きな指標なのです。
LEDビジョンはピッチの違いで何が変わる?

LEDビジョンの「ピッチ」は、LED素子同士の間隔を意味し、この数値が画質・視認距離・利用シーン・コストに直結します。
ピッチが小さいほどLED素子が高密度に配置され、より精細な映像を映し出せます。逆にピッチが大きいと解像度は落ちますが、大型スクリーンにしても遠くから見やすく、コストを抑えやすいという特徴があります。
まず大きく分けると、小ピッチと大ピッチには次のような違いがあります。
P1.25〜P2.5の小ピッチ
LED素子の間隔が狭くて画素数が多いためフルHDや4K映像にも対応しやすく、文字や写真を鮮明に表示できます。
近距離で映像を見るシーン、例えば展示会やショールーム、店舗のサイネージなどで威力を発揮します。
来場者がスクリーンに1〜2メートルまで近づいても粗さを感じにくく、ブランドイメージを高めたい用途に適しています。
P6〜P10以上の大ピッチ
LED素子の間隔が広くなるため近距離では粗く見えますが、数十メートル離れて視認する屋外ビジョンやスタジアムの大型スクリーンに向いています。
駅前の広告ビジョンやスポーツ会場など、人々が遠くから視聴するケースでは十分な視認性を発揮できます。
また、LED素子の数が少なくて済むため、導入コストや電力コストを抑えやすい点もメリットです。
つまり、画質を重視するなら小ピッチ、迫力やコスト効率を優先するなら大ピッチという使い分けが基本になります。
どの距離から見られるのか、どんな映像や情報を流すのかを考慮したうえで、最適なピッチを選ぶことが重要です。
LEDビジョンの利用シーン別おすすめピッチ

LEDビジョンのピッチは設置環境と想定される視認距離によって最適解が異なります。
ここでは代表的な利用シーンごとにおすすめのピッチを解説します。
屋内イベント・展示会はP1.25〜P2.5の小ピッチ
展示会やセミナー会場、ショールームなどの屋内イベントでは、来場者がスクリーンに1〜3メートル程度まで近づくケースが多くあります。
そのため、高精細で映像の粗さが目立たないP1.5〜P2.5の小ピッチが適しています。
製品紹介やブランド映像、文字情報など細かいコンテンツも鮮明に表示できるため、近距離での訴求力が重要なシーンに効果的です。
商業施設・店舗はP2.5〜P4でバランスよく
商業施設のデジタルサイネージや店舗のショーウィンドウでは、来店客が数メートル離れた距離から見ることが一般的です。この場合はP2.5〜P4がバランスの良い選択肢となります。
小ピッチほど高額ではなく、適度な解像度で映像やテキストを表示可能。宣伝映像やキャンペーン告知を流す場合にも十分な視認性を確保でき、コストと品質のバランスを取りやすいピッチです。
駅前・スタジアムなどの屋外大型ビジョンはP6以上でインパクトを
屋外の広告ビジョンやスタジアムスクリーンでは、視認距離が10メートル以上、場合によっては数十メートルにも及びます。この場合、近距離での細かさよりも、遠くからでもインパクトを与えるP6以上の大ピッチが適しています。
映像の精細さは落ちますが、数百インチ〜数十メートル級のスクリーンサイズで迫力を出すことが可能です。駅前の広告やスポーツ会場でのスコア表示など、広範囲に情報を届けるシーンで効果を発揮します。
球体・カーブ設置などの特殊利用はP3〜P6程度がベスト
近年では、球体型やカーブ型などデザイン性の高いLEDビジョンの活用も増えています。これらの特殊形状では、視認距離や表示内容に応じてP3〜P6程度が選ばれることが多いです。
特殊利用の場合は、画質そのものよりも形状に対応可能かや、設置の自由度があるかが重要になります。演出性を重視するイベント空間やアート展示などでは、デザインと演出効果を優先したピッチ選びが求められます。
LEDビジョンのピッチ選びのチェックポイント

LEDビジョンの導入を成功させるためには、小ピッチは高画質だから良いといった単純な考え方では不十分です。
最適なピッチは、視認距離・設置環境・コストの3要素をバランスよく考慮することが重要です。
視認距離とスクリーンサイズの関係
LEDビジョンは、視聴する距離とスクリーンサイズによって最適なピッチが変わります。
一般的な目安は以下の通りです。
- 最適視認距離(m) ≒ ピッチ(mm)× 1〜2
- P2.0 → 約2〜4mで最も鮮明に見える
- P6.0 → 約6〜12m離れると粗さが気にならない
この法則を無視して選ぶと、
- 屋内に大ピッチを設置:近くで見ると粗くて見づらい
- 屋外に小ピッチを設置:コストは高いのに遠距離では差が出ない
という失敗につながります。まずはどの距離から見せたいのかを明確にし、スクリーンサイズと合わせて最適なピッチを決定することが大切です。
利用環境(屋内/屋外、明るさ、天候)
設置する環境もピッチ選びに大きく影響します。
- 屋内
近距離で見る機会が多いため、小ピッチが有利。さらに照明環境が安定しているため、細かい映像表現を活かせます。 - 屋外
日光や天候の影響を受けやすく、遠距離からの視認が前提となります。そのため大ピッチでも十分な効果を発揮できます。また、防水・防塵性、耐候性といったハード面も重視すべきポイントです。
単に画質の高さだけではなく、屋外では耐久性、屋内では解像度を優先するという使い分けが求められます。
設置コストとランニングコストのバランス
ピッチが小さいほどLED素子を多く使用するため、初期導入コストは高額になります。さらに、素子数が多い分だけ消費電力や発熱量も増えるため、ランニングコストも高くなりがちです。
一方、大ピッチは導入費用を抑えやすく、長期的に見ても維持費を軽減できます。ただし、表示精度を犠牲にするためどの程度の画質が必要かという点を慎重に見極める必要があります。
ピッチ選びは「初期費用を抑えるか」「長期的に高画質で運用するか」のバランスを考えて判断するのが賢明です。
LEDビジョンの導入事例
LEDビジョンの選び方を検討するうえで、実際の導入事例を知ることは大切です。
ここでは、小ピッチ・高精細表示を活かした屋内事例と大ピッチで広範囲訴求した屋外事例をプロテラスの実績から紹介します。
小ピッチを活かしたオフィス・展示会・ショールームの事例

オフィスなどでの屋内LEDビジョン設置事例では、高精細である 小ピッチのLEDビジョンが採用されています
近距離で見る観客の視点も考慮し、展示内容の緻密な再現や映像の細部までの表現が可能となっています。視認距離が短くなる屋内空間では、小ピッチの選定が重要であることを示す事例です。
スタジアム・公共施設では大ピッチで広範囲に訴求

北海道のクリニックに設置された P3.9mm屋外用LEDビジョン(設置サイズ:約3,570mm×H2,000mm) では、遠くからの視認を優先した設置が行われています。
屋外設置では、視認距離が遠くなると同時に、明るさや耐候性も重要になるため、適度なピッチ選びが求められています。
設置環境に応じて最適な視認性・耐久性を考慮した柔軟な対応がされている事例です。
LEDビジョンのピッチは設置場所で選ぼう
LEDビジョンの「ピッチ」は、LED素子の間隔=解像度を決める重要な指標です。
小ピッチは高精細で近距離視認に適し、大ピッチは遠距離視認やコスト効率に優れています。
つまり、ピッチの定義と違いを理解することが、最適なLEDビジョンを選ぶ第一歩です。
また、導入目的や設置環境によっても最適解は異なります。展示会や店舗のように細部まで美しく表現したい場合には小ピッチが有効ですが、屋外の大型広告やスタジアムのように遠距離から多くの人に見せたい場合には大ピッチが適しています。
したがって、利用シーンに応じてコストと画質のバランスをとることが非常に重要です。単に高精細を追求するのではなく、導入後の運用コストや環境条件も踏まえて判断することで投資対効果を最大化できます。
さらにLEDビジョンの導入には法規制や施工条件、コンテンツ制作の最適化など多くの専門的な知識が関わります。検討段階から相談して最適なプランを提案してもらうことが、失敗を避けるための近道です。
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